読書は子どもの心を育てる「糧」
仙台天使園に届いた本が
世界を広げる友だちになる

さまざまな事情により家庭で養育できない子どもたちを、預かり育てている児童養護施設の仙台天使園(仙台市太白区)。子どもの成長にとって読書は大切と、本の寄贈を希望していたところ、株式会社KADOKAWAが支援を表明。この支援に多くの賛同が寄せられ「2000いぐする!」を達成したため、「角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』」をはじめとする多くの本が贈られた。


家庭的養護を大切に
子どもの「家」を作る

 仙台天使園は1933年に聖ドミニコ女子修道会が創立、現在は社会福祉法人ロザリオの聖母会が運営する児童養護施設である。太白区茂庭台にある園舎では2歳から18歳まで約70人の子どもたちが暮らしている。職員は家庭的雰囲気の中で親となり、先生となり、兄や姉となって子どもに愛情を注ぐ。職員みんなで「自由で愛と感謝に満ちた家」を作り、子どもの成長を助けていこうと努力している。

 園長の佐野督郎さんの願いは子どもの自立。スイスの教育家・ペスタロッチが「パンを与えるのではなく、パンを得るための方法を教えることが大切である」と唱えた教育が重要であると考えており、そのきっかけの1つになるのが読書だという。子どもたちが多くの本を読んで知識を得て、よりよく生きる考え方を学んで自分らしい道を歩んでほしいと望んでいる。

 今回の本の寄贈は仙台天使園の図書の充実につながるうれしい出来事となった。

どんな本が届いたのか、箱から取り出して確かめる子どもたち。どれから読もうかと迷うのも楽しいひととき


本の贈呈に
喜びあふれる子どもたち

 秋の気配が感じられる9月15日、仙台天使園で本の贈呈式が行われた。2階の多目的ホールに、学校から帰ってきた子どもたちと園長はじめ職員が集まった。株式会社KADOKAWA宣伝局統括部長の女井正浩さんが挨拶し、箱入りの本を園長の佐野さんに手渡した。贈られた本は「角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』」のほか児童書など幅広いジャンルの約90冊。

 窓際の書棚の上に全部の本が並べられると、子どもたちは跳んで行って気になる本をあれこれと手に取って見る。「あ、読みたかったのがある」「マジ、うれしい」「1回開いて見ていい?」などと元気な声が上がる。面白そうな本が見つかり、床に座って読み始める子もいた。タッちゃんは「新しい本が来てうれしい。本は好きで毎日読みます。怪盗について興味を持ったので『怪盗レッド』を読むことにします」と目を輝かせた。

 佐野さんは「本をありがとう。読書は子どもが自ら心を開拓する糧となります。みんなでたくさん本を読んでいきたいと思います」と感謝の言葉を述べた。

興味を引かれた本を見つけ、その場でじっくりと読み始めた子どももいる


子どもの成長に寄り添う
社会的な支援を

 うれしそうに本を手にする子どもたちを見て女井さんは「喜んでもらって私も感無量です。本を読むと、歴史上の人物にも会えるし、世界の出来事を知ることもできますから、身近に本を置いて親しんでほしいですね。たくさん読む子も、1冊を深く読む子もいます。自分なりの楽しみ方を見つけていくでしょう」と、本が役立つことを期待する。KADOKAWAは本の出版を主要な事業としており、それに関連する社会貢献活動にも力を入れている。今回の本の寄贈もその一環だ。女井さんはこうした支援活動をできるだけ続けていきたいという。

 佐野さんは「本は人の心を理解するため、そして自分を知るために読むものです。子どもたちが成長していく傍らに、善意で贈られた本があるのはうれしいですね」と語った。未来を担う子どもたちを、社会全体で育てていきたいものである。

長の佐野督郎さん。子どもたちが喜ぶ本の支援に感謝する

天使園で行われた贈呈式。女井正浩さん(左)は、「本が子どもの成長の一助になるよう望んでいます」と話す


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